Che voui dire? - Milan

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そう、だから人生は侮れない、ヴァンヌのチームの新米応援係さん!新しい経験がほころびかけた友達親子の絆を深めることに一役かったわけで、素晴らしいわ!molto brava!

今月初めミラノで伝統的なリストランテ数軒に行きました。街なかのとある一軒は、老舗のザ・ミラノの下町老舗食堂を期待して行ったわけですが、入店した際に英語で会話が始まったので、あー、と軽い違和感が。更に慣れた感じで英語だけののメニューが渡され、むむ!と違和感センサーが本格的に作動しました。周りのテーブルからはやけに英語が聞こえてくるではないですか。実際パスタや肉料理、決して悪くはないのだけど、ちょっと指向性の弱いまったりとしたお味。そのお店があるエリア、どうもエクスパッドが多い地域なのかもしれず、客層もエクスパッドの欧米人と観光客が多いようでした。客が店を作るってこういうことなのかな。

別の日にトスカーナ料理を出す老舗の店にも行きました。というのも、フィレンツェ人たる私のイタリア語の先生が、常々フィレンツェに帰ると必ずビステッカを食べると言っていて、日本のステーキよりすごく大きくて美味しくて素晴らしいのだ!と夢見るように自慢していたことを思い出し、検証がてら行ってみることに。

このお店、まさに私好みで、年配の笑わないベテランカメリエーレは白いジャケットをきっちり着こなし、挨拶から徹頭徹尾イタリア語しか話さないし、メニューもイタリア語のみ。壁にはきちんと絵画がかかっており、テーブルクロスは地厚で色は白。カラトリーも料理にぴったり。ビステッカは写真のとおり、ボリューム、火加減、味、見た目、どれも申し分なく、地元サッカーチーム(つまりそれはACミランだけど)が時々食事にやってくるそうで、心底納得。カメリエーレ氏曰く、キノコのシーズンが始まったとのこと。スライスしたキノコとセロリ、パルメザンチーズをオリーブオイルと塩で和えたサラダが美味しかったです。私はこういうウソがつけない料理をこよなく好むタイプ。

最後にデザートを頼もうとして、Avete un amaretto con pesca?(桃のアマレットはありますか?)と聞くべきところ、最後のpesca (桃)を間違えてpesce(魚)と言ってしまい、それまでピクリとも笑わなかったベテランカメリエーレ氏がChe??(え、何?)と言って、無言でしばらく考えて、もしかしてpesca のこと?と分かった後に、笑顔になり、デザートを運んできた時も私に対して桃を指して、さぁこれはイタリア語で何と言うんだ?ぺー、ぺぇー、ほれ、と促すので、覚えたばかりのペスカというと、そのカメリエーレは、さも望みは叶えられたり、といったような満足気な表情で頷くのでした。

こうして私のへっぽこイタリア語がイタリア人に軽い動揺を抱かせ、困惑させつつミラノでの晩夏の1日は過ぎるのでした。

追伸

私が乗りたい車は、映画taxi に登場する車!ninjaって叫んでみたいね。笑