Nihongo -Aix en Provence-

最近、フランス人に日本語を教えています。

近所に、言語交流の機会を提供しているカフェがありまして、そこの個性的なファッションのマダムに、《日本語会話セッション》の司会役をやってくれないかと頼まれたのが事の始まりです。この司会役というのは、毎回会話のテーマを提示し、参加者に平等に話を振って、間違いがあれば訂正するといった役どころです。大した事前準備もいらなそうなので、軽い気持ちで引き受けました。

初回、多少緊張しつつカフェに行くと、参加者は2名。《日本に興味を持ったきっかけ》でも質問しようと算段していたのですが、その質問が披露されることはありませんでした。なぜならば、両名とも「こんにちは、●●です」と言えるか言えないかぐらいの生粋のデビュタントだったのです。そんなわけで、急遽、《日本語入門講座》に移行する形になり、現在に至ります。

日本語を教えた経験がないので、各種サイトや教本をみて、自分なりに効率の良さそうな順序で教えていますが、外国人にとって何が難しいのかは案外わからないもの。例えば、数字が数えられれば、《●時●分》はそのちょっとした応用だと思うじゃないですか。これがそうではないらしく、参加者全員が「よじ」「くじ」「しちじ」「ぷん/ふん」のトラップに七転八倒の大混乱。その余波で、単純な「いちじ」や「さんじ」にも難儀する始末でした。さらに《午前・午後》を付け加えた日には、どんなことになったかご想像いただけますね。

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そんなこともありながら、そもそもの日本人気とマダムのPR力も相まって、私の日本語講座は案外評判が良く、今では参加者8名に増えました。

今や、私の《生徒たち》は、「私は、朝の9時から10時まで、友達と図書館で本を読みました」級のことが言えるんですよ。2か月にしては、いい成長ぶりだと思いません?